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カラオケの作法

日本人というのはつくづく決まりごとをつくるのが好きだなと、我も日本人ながら思い知らされたのは、カラオケの場に「ルール」があるということを知ったときだ。

歌う回数が平等に回るように気を遣うというのはまだわかるとして(聴いてる方が楽しいという人もいるはずだが)、まずはみんなが盛り上がる、ノリの良い曲を歌わねばならないという。万感を込めて歌い上げるバラードをいきなり披露すると顰蹙を買う。まして洋楽など選んだ日には、協調性のない人という烙印を押されてしまい、それが下手なら「ヘタなくせに」と陰で笑われ、逆に上手くても反感を買って結局「KYな人」にされてしまうので、そういった曲が好きな人はあらためて「一人カラオケ」なる機会をつくり、誰に非難される心配もなく、思う存分バラードを歌いまくるのだとか。

こんなささやかな娯楽の場ですらそこまで気を遣わなければならないとは、ほとほと気疲れのする、ご苦労な世の中である。
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