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「優しいドライバーさん」との会話

8月25日 木曜日 (6)

青い空も一面の雲に覆われてしまって、「嵐が丘」みたいな荒涼とした風景の中に佇んで色あせた地図をいくら眺めていても、あまり爽やかな気分にはなれそうもないので、車に戻って、みんなが戻ってくるのを待つことにした。

「Tired? (疲れた?)」
と窓の外から話しかける人がいる。
「優しいドライバーさん」だ。

そう、今乗っているのは、あの優しいドライバーさんの車です。

ひとり車に戻った私を気遣って、様子を見に来てくれたのだ。なんて優しいドライバーさんなんだろう。

疲れたといえばドライバーさんの方がずっと疲れているだろう。それに、自分でも驚きだが、今回の旅では車酔いもまったくしていない。

でも、せっかく心配してもらったので、
「A little bit. (ちょっとだけ)」
と、親指と人差し指で「ちょっとだけ」の形をつくってみせた。

「Bad road.(道が悪いからね)」
ドライバーさんはなおも同情的な言葉をかけてくれる。

「Well, yes, very bumpy. (そうね、すごいでこぼこ道ね)」
と言ったあとで、
「But it's rather fun. (でも楽しいけど))」
と付け加えた。

もしかすると、その「でこぼこ道」のおかげで、身体が「揺られる態勢」モードになってくれて、かえって乗り物酔いを免れているのかもしれない。

「The road is bad. (道が悪い)」
またそう言って、どうしようもないね、という顔をして、何度もうなずくドライバーさん。

ちょっといたずら心が起きて、
「The car is good? (車はよいの?)」
と言ってみる。

「Oh, the car is NORMAL. (車は問題ない)」
全然大丈夫、というふうに、大きくうなずくドライバーさん。

え~、きょうここまで来るにも、いっぱいいっぱいやん。

「But it's quite old, isn't it? (でも、古い車ですよね)」
どこまで食い下がる。>自分

「No no, not old. ONLY 5 YEARS. (そんなことない、たった5年だよ)」

買ってから5年ということでせう?

It's Russian. (ロシア車だ)」

それはたんなる事実を言っただけなのか、それとも「ロシア車だからいい車だ」と言いたかったのか。

そういえば、あとで日本に帰ってきてからテレビのニュースか何かで聞いた話だが、ロシアではガソリン代と時間を浮かせるために「近道」として川の中を渡るトラックが激増しており、ついに国の肝いりで「水の中に入っても走れる車」を標準仕様にしようということになっているとか。

そう考えると、「ロシア車=どんなところでも走れる丈夫な車」というイメージなのかな?

「We go to Olaangom today, we go back to Ulgii tomorrow. (きょうオラーンゴムへ行って、明日はまたウルギーに戻る)」

そうか。この道のりを、ドライバーさんたちはまた明日戻っていかないといけないんだ。文字通りの「長距離ドライバー」だ。しょっちゅうこれだけ走っていたら、ピカピカの新車で買っても、5年でくたびれちゃって不思議はないかもね。

「それは大変ですね、どうか気をつけて」
と言ってあげたかったけど、何だか言葉が出てこなかった。

明日の心配をする前に、きょう、ちゃんと目的地にたどり着けるのかという不安の方が、まだ大きくて(笑)。


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※ワールド・ビジョン「モンゴルを知る旅」のツアー報告とスライドショーは、ワールド・ビジョン・ジャパン の こちらのページで見られます。


まだまだ終わらないよ。 by たびたま


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