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バヤン・ウルギーADP~チャイルドと「ご対面」!

8月24日 水曜日 (2)

きのうの3台の車に分かれて乗り込み、チャイルドと面会する場所に到着したのは10時過ぎ。ここはどういった施設なのだろう?
面会の場所

中に入っていくと、想像していたよりはるかに本格的なデコレーションが施されていて、驚いた。室内はけっこう暗くて、暖かい色味の照明に照らされて、まるで披露宴会場みたいになっている。

ステージもある。あとで演奏を披露してくれる予定になっているらしく、民族衣装を着た子どもたちが舞台袖でスタンバイしていた。手を振ったら、みんなにっこりしてポーズをとってくれた。可愛い。
カザフ音楽を披露してくれるらしい子どもたち

スポンサー(私たち)は、まずステージ前に勢揃いして、開会の挨拶を聞いた。そのあと、ミッションが発表された。


●べナラを探す
「それでは皆さん、いまこの会場の各テーブルに、皆さんのチャイルドが1人ずつ座っています。ご自分のチャイルドを見つけて、そこのテーブルに座ってください」

えーっ、どうしよう! たしかに写真では顔を知ってるが、子どもは成長が早いし、光線の加減で髪の色だって変わる。万が一にもほかの子と間違えてしまったら、チャイルドに申し訳が立たないではないかー。

ドギマギしながら、子どもたちの顔を慎重にのぞき込みながら歩いていくと…

…ん? この子、ベナラの顔に似てるなあ、でも、写真で見たより大きな子みたいだけど…。育ったか。

念のために周りをもう一度見回したが、その子以上にベナラに似ている子はほかにいない。おそるおそる、
「ベナラ?」
と声をかけてみた。

相手は怯えたような顔で私を凝視しているだけ。
まったく反応なし。

え、違うの?( ̄□ ̄;)

隣に座っていた男の人に、
「ベナラ? ベナラ?」
と、子どもを指さしながら確認すると、その人が
「ビェンナーラ」 (←「ラ」は巻き舌)
と言いながらうなずいた。

発音が違うんかい!( ̄ー ̄;)

「ベナラ」と話しかけても変な顔してたのは、そういうわけだったか。
「このおばさん、私の名前まちがってる…グスン(/_;)」
と思ったよね。うぇーん、ごめんよ。。

そういえば、キリル文字一覧表の"e"のところに「イェ/エ」と書いてあったような気もするけど、新しいスポンサー・チャイルドとして紹介されたときからずっと、わたしのチャイルド「Benara」は「ベナラ」という名前だったのだ。ここに来て、それが違っていたことをこんな形で知らされるとは。

いきなりのカウンターパンチにへこんでいると、通訳を手伝ってくれるバヤン・ウルギーADPのスタッフたちが1人、2人と寄ってきてくれた。気を取り直して、「ビェナーラ!」(「ラ」は巻き舌)と笑顔でもう一度挨拶。

「ハーイ、ナイス・トゥ・ミーチュー、アイムたびたま~」と、まずは握手を。
ビェナラ、迷惑そう~な感じで、いやいや手を出す。
うう、負けないぞ(;_;)。

ビェナラの隣に座っている男の人は、お父さんだという。
えっ、この人がお父さん?

お父さんといえば、てっきり、いかにもカザフ族って感じの、「わしが家長でござる」的な雰囲気を漂わせている方だろうと思っていたのだが。
想像していたお父さん

トータス松本みたいな顔してサングラスを頭に載せ、ジーンズを履いた背の高いこの兄ちゃんが、ビェナラのお父さんとは。
現実のお父さん

考えてみれば、子どもはビェナラの他に「お兄ちゃんが1人いるだけ」と聞いているし(※)、そんな貫禄のあるお爺さんがパパのはずないか。

※このあと、それも最後の最後、そろそろお別れというころになって、この情報が事実と違うことが判明した。結論から言えば、ビェナラにお兄ちゃんはいない。ビェナラは一番上の娘で、下に妹が2人いるというのだ。

カザフ族では一番上の子はおじいちゃんの家の姓を名乗る(おじいちゃんの家の子になる?)ので、親戚の人、たとえばいとこやまたいとこみたいな関係の人も「お兄さん」と呼ぶ――というようなことをスタッフが説明してくれようとしたのだが、質問や確認をする時間もなく、どうもさっぱりわからないままで終わってしまった。



●3カ国語会話
さっそくテーブルに座り、あらためてビェナラとお父さんに挨拶をする。

私が英語で何か言うと、それをワールド・ビジョンの現地スタッフがモンゴル語に訳してくれ、そのモンゴル語を通訳さんがカザフ語に訳してビェナラに伝える。ビェナラはやっぱり反応がないので、お父さんが横から促して何か言わせ、そのカザフ語をまた通訳さんがモンゴル語にして、スタッフが英語にして、私に戻してくれる。ほんのひとこと言うにも大仕事だ。
通訳だらけ

私は初めての対面にウキウキしていて、ビェナラに聞いてみたいこともいろいろあった。今は夏休みで田舎にいると聞いたけど、毎日どんなふうに過ごしているの? きょうはお母さんは田舎でお留守番なの? お兄ちゃんはいくつなの? いつもお手紙を代筆してくれるおばさんたちは、いくつくらいなの? みんな独身なの? おばあちゃんの家でいっしょに暮らしているの…? 

でも、ビェナラの様子がまひとつ沈んでいる。元気がないのだ。
鬱々

恥ずかしがり屋さんの度を超えたあまりの愛想なしに、現地スタッフが私に気を遣って、「This child is very very shy...(この子はすごくすごーく恥ずかしがり屋さんなので…)」と取りなしてくれる。「オー、ザッツオーライ」、いえいえ、いいんですよ。

恥ずかしがり屋の子どもというものは、大人が自分に何を期待しているか、けっこう敏感に察知している。私自身が子どものころ、そうだったからよくわかる。たぶんビェナラは、すごくいろいろ考える子なのだろう。考えすぎるから余計に身動きが取れなくなるし、そのことでまわりの人に影響を与えてしまうと、さらにそれが加重となってのしかかってくるものだ。

今、この状況で、ビェナラに大人が喜ぶような行動を期待してはいけないのだ。

よし、挨拶は早々に切り上げて、日本から持ってきたお土産を渡そう。何か気に入ったものがあれば、そこから次の展開もあるだろう。


●お土産で仲良くなろう作戦
お土産を、1つ1つ説明しながら手渡す。
クレヨン、画用紙帳、筆、ブローチ、小物入れ、文房具セット、ソックス、折り紙…。

私がバッグから何か取り出して何か言うごとに、周りの大人たちが通訳のリレーを始める。テーブルのあちら側とこちら側で同時にしゃべっていると、音量もかなりのものだ。お父さんがビェナラにしきりに何か言っている。「ラフメット」という単語がたびたび聞こえてくる。

たぶん、「オイ、『ありがとう』ちお礼ば言わんね」とでも言っているのだろう。そんなのいいのに。ほら、ビェナラがますます怯えた顔になっていくではないか。

あっ、いいものがあった。ピンクのお洋服を着た、ひげのお爺さんの人形。

手首にすっぽりかぶさる大きさで、中に指を入れて動かすようになっている。

お爺さんを手にかぶせて、おどけた声で
「イェーイ、ビェナラ~。アマンスンバ~!」
顔の前に持って行って、カザフ語で「こんにちは」を言うと、ビェナラの表情が、一瞬ゆるんだ。

口の端っこをわずかに動かしただけだが、たしかに笑った。

でも、次のお土産が出てくると、また鎧をかぶってしまう。

よし、お土産の説明はとっとと切り上げて、何か楽しいことをしよう。まだ家族の写真とか見せたいものはいろいろあるけど、とりあえず諦めて、おしまいにする。


●折り紙で仲良くなろう作戦
言葉を使わなくても楽しめる折り紙で、仲良くなろう、という作戦。ビェナラが一人でも折れるように、簡単な折り紙の本もいっしょに買ってきている。

比較的簡単そうな「かご」を一緒に作ることにする。
ビェナラに好きな色の紙を選ばせて、私も自分の紙を選んで、2人で同時に折っていこうというわけだ。これなら、私がやるのを見てまねすればいいので、ややこしい通訳は必要ない。

…と、思っていたのだが。

ビェナラはあまり手先が器用ではないらしい。折り紙も初体験かもしれないし、それはいいのだが、周りの大人たちが、なんとか上手に折らせてやろうと、やっぱり周りでわいわい言ってるのだった。スタッフや通訳のおじさんが、代わりに折ってやろうとする始末だ(笑)。

それとなくビェナラの様子を見ると、見るからに「いっぱいいっぱい」って顔をしている。何だかわからないままこづき回されて、完全に混乱している子羊状態。いかん、折り紙でリラックスさせようと思ったのに、かえって追い詰めている。とっとと「かご」を完成させて、何かもっと別のことをしよう。

できあがった「かご」を見ても、ビェナラはちっとも嬉しそうじゃなく、「もう帰りたいよう」って顔をしている。
ああ。折り紙作戦は失敗だった。

そうしているうちに、
「皆さん、これからカザフの民族楽器で演奏をしますので、舞台に注目してくださーい」
という案内があった。ホッ、これでちょっと気分が変わるかも?

ステージではエキゾチックな音楽が奏でられている。思わず踊り出したくなるような、楽しい旋律だ。

チャイルドの1人が、前へ出て歌を披露していた。チャイルドのお父さんの楽器演奏もあった。ほんとうの演奏家なのだという。踊りもあった。
演奏会
楽器演奏

演奏も歌も踊りもすばらしいし、カザフ族の民族衣装も素敵だし、すごく楽しい気分になって、やんやと喝采を送っているとき、異変に気づいた。


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※ワールド・ビジョン「モンゴルを知る旅」のツアー報告とスライドショーは、ワールド・ビジョン・ジャパン の こちらのページで見られます。


どんどん続きます。 by たびたま


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