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手術と入院の記録: 入院まで

一番大きな筋腫は10㎝大、赤ちゃんの頭くらいになっている。そのほか小さな筋腫が複数、そして子宮筋腺症(きんせんしょう)。

2010年8月25日(水)
5月の検診のときより、さらに大きくなっているようだ。MRIを撮った総合病院の婦人科の医師は、患者の気持ちによりそってシンパセティックな話し方をする優しい先生だが、スタッフ不足のためこの病院で手術するのは難しいとのこと。私の方も、まだ手術するかどうかは決めかねており、これから医師に相談しつつ方針を決めていこうと思っている段階だったが、ここはちょっと家から遠いため、もともとこの病院で長くお願いするつもりはなかった。自宅から通いやすいところにある大学病院に、紹介状を書いてもらう。


2010年9月8日(水)
大学病院へ行ってみたら、「うちでは良性腫瘍はやってません」と言われてしまった。ここの産科の方は、別に難しいケースでなくても一般のお産をじゃんじゃん扱っていると聞いていたから、婦人科も間口が広いと思っていたら、あにはからんやぜんぜん相手にしてもらえない雰囲気だ。良性のケースは旧国立病院の婦人科に回しているとのこと。饒舌な若い医師は、そこの担当医の名前を一人ずつ挙げながら、「この人は手術反対主義。…この人も慎重派。…この人なら切ってくれますよ、切ってくださいといえばすぐ切ってくれます。腕はいいですよ。すごい上手です」。そのいかにも軽々しい口調に少なからず引っかかるものを感じたが、とにかく、その「すごい上手」な医師宛てに紹介状を書いてもらう。


2010年9月10日(金)
三度目の正直。紹介状を持って旧国立病院へ行ってみると、そこは最初に検査をしてもらっていた総合病院の提携先だった。私が希望して大学病院に紹介状を書いてもらっていなければ、たぶん最初からここに紹介されていたのだろう。ただ、車を持たない私にとって、この病院はちょっと通いづらいところにあるため、利用者の評判はいいのだけど、今まで敬遠していたのだ。

紹介された「すごい上手」なA医師は、無愛想で偏屈そうな、小柄なオジサンだった。彼が無言で指さすそばの椅子に、職員室に叱られに来た出来の悪い生徒のような気分で座る。まずは医師からの質問に答え、次に(良性腫瘍の処置に関しては医師側がリーダーシップを取る問題ではないので)手術せずにこのまま様子をみることのメリットとデメリット、手術することのメリットとデメリットについて、私の認識があいまいな点をこちらから質問して答えていただく。私のケースはもう筋腫もかなり大きいし、ほかに複数の筋腫と筋腺症もあり、要するに「子宮全部が筋腫」みたいなことになっているので、腹腔鏡で筋腫だけを取り除けるような状況ではなく、手術するならまず全摘しか選択肢がない。

一見とっつきにくいA先生はしゃべりだすとすぐにわかる訛りがあり(この人ぜったい九州の人だ!)、身もふたもないほど率直で言葉を飾らない(つまり口が悪い)。私が子どものころには、学校にこういう先生が多くいたので、なんだか懐かしい。非常にクセの強い、横柄にも聞こえる口調ながら、私の質問に対して意外にもせいぜい親切にわかりやすく説明してやろうと努めてくれているのを感じる。この人は信用できるという気がする。大学病院の医師は「切ってくれと言えばばすぐ切ってくれる」なんて言っていたが、子宮を取ってしまって永遠に妊娠の可能性をゼロにしてしまうことは女性にとって非常に重大な決断であり、取ってしまったがためにすっかり希望をなくして心を病んでしまうこともある。「子宮さえ残しとけば、あなたが野田聖子さんみたいにアメリカに行って人工的に子どもを妊娠しようと思えばできないこともないわけです、まー、ああいうことをするには莫大な金がかかりますから金があるかどうかちゅうことも問題ですが」。だから通常であればあなたには手術は勧めない、というようなことを、まず言われた。なんだ、まっとうな医師じゃないか。

産婦人科と産婦人科医には辛い記憶しかない。通り一遍の婦人科の検診を受けるだけでも、否応なしにフラッシュバックしていちいちぐったり落ち込んでしまう。だからこれまでは産婦人科と関わり合いになることを極力避けてきた。この強烈な個性のドクターなら、この機会にそんなトラウマを吹き飛ばしてくれるかもしれない。私を縛っている婦人科の記憶を、あっさり塗り替えてもらうのだ。

いったん身も心も預ける気持ちになれば、あとは早い。この日のうちにさっそく手術の予定を入れてもらい、採血・検尿・レントゲン・心電図など、手術に必要な検査を受け、入院の予約を入れて帰ってきた。初診でいきなり入院を決めたものだから、外来ナースがびっくりしていた。


2010年9月22日(水)
入院前の説明を受けるため、再び病院へ。11時からの予約だったが、20分あまり早く着いて受付したら、5分も待たないうちにA先生に呼ばれ、「9月27日入院、28日手術になっとります」等々と簡単な確認をして「ハイ、もういいですよ」とまことに慌ただしい。おっとここで追い出されてなるものかと、気になっていたことを慌てて質問する。

たびたま 「先生、手術でお腹を切るわけですけど、切り方は縦切りと横切りと…」
(と、まだ全部いい終わらないうちに)
A先生 「縦切りでも横切りでもあなたがこうしてくださいという通りにしてあげます」
たびたま 「それで、たとえば横に切るとすると、おへその下を(手でそのあたりを切るマネをしながら)こう切るわけですよね。そうすると、やはり、おへその上まですっぽりくるような大きなパンツを用意しておいた方がいいんでしょうか」
A先生 「いやらしいパンツでもいいですよ。全然なんでもいいです」
たびたま 「あはは! いやその、パンツのゴムが傷に当たって痛いとかいうことは…」
A先生 「全然!全然!」
たびたま 「(えー、ほんまかいな?)そうなんですか? (もう帰れと言ってる雰囲気満々だな。もうちょっと粘らなければ)えーと、先生、手術すると、力仕事や激しい運動は、いつからしてもいいんでしょうか」
A先生 「退院ちゅうのは、そういうことを全部してもいいという判断をするから退院許可を出すわけです。まあそういったことは退院のときに詳しく教えます」
たびたま 「(えっ、そういうことなの?)ははあ、そうなんですか。それなら、退院の日に荷物を全部1人で運んで帰っても全然大丈夫というわけですね」
A先生 「それはあなたの状態次第です。そうできるように早く治さないといけません。傷が化膿したりなんかすれば、また時間がかかります」
たびたま 「なるほど、わかりました(頑張ります、という気分になってきた)、ありがとうございました」

次の瞬間、A先生がそそくさと立ち上がってどこかへ消えたと思ったら、もう隣の診察室で次の患者さんの診察にかかっていた(笑)。このままぼーっと座っていたら、そのうち先生が戻ってきて「あんた、まだおったんですか! もういいですよと言うたでしょうが」と叱られそうなので、仕方なく退散。時計を見たらまだ10時50分にもなっていなかった。早い。この調子でどんどん客をこなさないと、予約がいっぱいでさばききれないのだな。そんな大忙しの中であの太田光並みの切り返し。見事だ。

でも、子宮全摘手術を受けた人の体験談とかいろんなところで読んだら、けっこう大変そうで、正直なところかなりびびっていたから、この先生にこんなふうにあっさり言われると、子宮全摘手術がぜーんぜん「大変なこと」なんかではないように思えてきて、ずいぶんと気が楽になる。

ちょうど手術の予定日が次の生理の予定日と重なっていたので、手術日から逆算して4日分、「プラノバール」という薬を処方してもらう。A先生に副作用を尋ねたら、「吐き気を感じる人がいます」とのことだった。私はこういう薬を利用したことがないのでまったく無知だったが、ググッてみたらこれはいわゆる「中容量ピル」だそうだ。一時的に妊娠状態をつくるわけだから、つわりのような症状が出るのだろう。ちなみに処方量は1日1錠。決まった時間に飲むことが大切とのこと。夕食時と決めて飲むことにする。(幸いこの薬で副作用を感じることはなかった。)


手術と入院の記録: 経緯と日記(入口)


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